<コアの高さが直径の2倍より小さい場合は、圧縮強度が大きく測定される>
- コアによる強度試験は直接構造体の強度を評価できる。ASRで劣化した構造体の強度や劣化の度合いも評価できる。
- 他の方法より正確だが、部材の種類、厚さ、部位、ひび割れなどの欠損部の影響を受けるので、これらの要因を考慮して評価する。
- コアの採取
- 1箇所あたり3本程度、健全と判断した部位から採取
- 劣化調査の場合はレカ箇所からも採取し比較する
- 部材厚の薄い箇所からの採取は避ける
- 梁やスラブは主筋を切断しないよう留意。鉄筋探査計等を用い鉄筋を避ける。
- 採取後は無収縮モルタルなどで補修
- コアの径は粗骨材最大寸法の3倍以上。2倍以下にしてはならない(JIS A 1107)
- コア強度はコアドリルのトルクに影響され、14.7N・mを超えると強度が低下する傾向にある
- 強度試験を行う場合は採取コアをCoカッターなどで端部整形、載荷面をキャッピングまたは研磨し、所定の平面度に仕上げなければならない
- コア直径20~30mm程度の小径コアで推定する方法もある
設問の圧縮強度計算
- 試験値の最大荷重(252kN)をコア面積で割って圧縮強度を求めるが、コアの縦横比に応じた補正が必要であり、その補正係数も設問の参考値から推定する必要がある。