凍害の要点
<凍害は水の凍結と融解の繰り返しで表面から進行する>
- 劣化の現れ方
- スケーリング、微細ひび割れ、ポップアウト、崩壊
- 影響する要因
- 使用材料の種類、品質、Coの配調合、打込み・締固め・養生方法、供用期間、環境条件、水の供給
- 環境要因:最低温度、日射、凍結融解の繰り返し回数など
- 水の供給要因は、直接、ひび割れ等からの進入、飛来など
- 現れやすい箇所・工種
- 土木構造物:道路橋、境界ブロック、擁壁、トンネル坑口、防波堤、水利構造物、ダムなど
- 建築構造物:軒先、ベランダ、庇、パラペット等の突出部、開口部、隅角部、排気口下部、斜め外壁などの外壁面の特殊部、床面、屋外階段など
- Coの空気量を4.5%程度確保し、気泡間隔係数が200μm以下で小さいほど、凍結融解抵抗性は確保できる
- 干満帯部の凍結融解作用は激しい
凍害劣化の形態と進行
- 潜伏期:作用を受けても劣化はなく、初期の健全性を保つ
- 進展期:凍害深さが小さく剛性にほとんど変化がない。鉄筋の腐食はない。
- 加速期:凍害深さが大きくなり、美観の劣化、鉄筋の腐食が発生する。
- 劣化基:凍害深さがかぶり以上となり、変形や鉄筋腐食が著しい。部材としての耐荷力に影響を及ぼす。